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Retina

2014
34巻

近視性牽引性黄斑症における中心窩ILM剥離

Retina 34巻(9号)2014

Long-term outcome of foveolar internal limiting membrane nonpeeling for myopic traction maculopathy.
Ho TC et al(Taiwan)
Retina 34(9): 1833-1840, 2014
・近視性牽引性黄斑症の硝子体手術の際、中心窩ILM剥離をしない場合の結果を検討した。
・19例19眼で、中心窩ILMを剥離しなかった1群(FN)12眼と剥離した2群(TP)7眼を比較した。
・1群では中心窩を中心に直径400μm範囲のILMをドーナツ状に残した。
・剥離した2群(TP)では術後2/7例(28.6%)に黄斑円孔を発生したが、1群(FN)では発生はなかった。
・また、術後平均6か月の経過で、中心窩厚は2群(TP)では薄くなり(TP=783±215:FN=815±302)、視力低下も起こったが(logMAR TP=1.39±0.33:FN=0.89±0.56)、1群(FN)ではなかった(p<0.05)。
・IS/OS線は1群(FN)では75%で回復したが、2群(TP)では14.3%で回復しただけであった。
・中心窩ILMを剥離しない方が、解剖学的にも視力的にも良好であることが分った(図)(TY)

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