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Retina

2016
36巻

CMEに関与するMüller細胞

Retina 36巻(10号)2016

Retinal vascular cystoid macular edema. Review and new theory.
Spaide RF(NY USA)
Retina 36(10): 1823-1842, 2016
・CMEについてのOCT angiographyは網膜深層の網膜血管を解明し、cystoid spaceの近辺には血管網があまりないことも明らかになった。
・視細胞内節まで軸索を伸ばしているMüller細胞は、網膜内の液体の流れにもっとも関与しており、Müller細胞内を移動する流れが、網膜内の余った水を血管に導いていることが分ってきた。
・Müller細胞はaquaporin 4チャンネルをその先端に濃密に持ち、カリウムsiphon作用を使って水の出し入れをしている。
・網膜深層では血管は血管網になっており、表層よりも血管圧が低く、水は表層から深層に向かって流れ、Müller細胞の働きで網膜内から硝子体へ排出されている。
・CMEの発生に関与しているMüller細胞の病態生理は新たな治療方法を教えてくれる。(図10)(TY)

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