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Retina

2019
39巻

網膜静脈分枝閉塞に続発する黄斑浮腫のためのラニビズマブ硝子体内注射および閾値下マイクロパルス光凝固術の併用療法

Retina 39巻(7号)2019

COMBINATION THERAPY OF INTRAVITREAL RANIBIZUMAB AND SUBTHRESHOLD MICROPULSE PHOTOCOAGULATION FOR MACULAR EDEMA SECONDARY TO BRANCH RETINAL VEIN OCCLUSION
HIROKO TERASHIMA, et al. (新潟大学)
RETINA 39(7):1377-1384,2019
目的:網膜静脈分枝閉塞性からの黄斑浮腫に対する、ラニビズマブ硝子体内注射(lVR)と577 nmイエローレーザー閾値下マイクロパルスレーザー光凝固術(SMLP)の併用療法の有効性を判定する。
対象と方法:未治療のBRVO-CME患者46人46眼。
IVRと577-nm SMLPの併用療法が22眼(IVR + SMLPグループ)
IVR単独療法24眼(IVRグループ)
治療前に、すべての患者は病気の発症後少なくとも2ヶ月間経過観察され、CMEおよび/またはSRDは持続していた。
すべての眼科検査は、治療前および治療後1、2、3、4、5、6か月に実施された。
IVR + SMLPグループでは、IVRの1か月後にSMLPが行われた。
結果:年齢、性別、視力、CRT、発症からの症状の持続期間、静脈閉塞の位置、および閉塞タイプの2つのグループ間で差は認められなかった。 IVRおよびSMLPに関連する重大な合併症は認められなかった。
IVR + SMLPおよびIVR群では、6ヵ月後に矯正視力と網膜中心厚が大幅に改善した。矯正視力と網膜中心部の厚さは、どの時点でも2つのグループ間で有意な差はなかった。 IVRグループの最初の6か月間のIVR注射の回数(2.3±0.9)は、IVR + SMLPグループの回数(1.9±0.8)よりも有意に多かった(P = 0.034)。
結論:IVRとSMLPの併用療法は、良好な視力を維持しながらIVR注射の頻度を減らすことにより、網膜分岐静脈閉塞嚢胞様黄斑浮腫を効果的に治療することができる。(CH)

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