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Retina

2020
40巻

人工関節術後は血中Co、Crが上昇し網膜内層が薄くなる

Retina 40巻(6号)2020

BLOOD CHROMIUM-COBALT LEVELS IN PATIENTS AFTER TOTAL KNEE ARTHROPLASTY AND THEIR EFFECT ON THE RETINAL NERVE FIBER LAYER AND MACULAR GANGLION CELL COMPLEX,
Oğurel, Tevfik MD*; Serbest, Sancar MD; Oğurel, Reyhan MD; Tiftikçi, Uğur MD; Ölmez, Yaşar MD§ (Turkey)
Retina 40(6): 1200-1206, 2020
【目的】
膝関節全置換術(TKA)を受けた患者の血中コバルト(Co)およびクロム(Cr)濃度と網膜神経線維層および黄斑神経節細胞複合体への影響を調べる
【方法】
TKAを受けた患者100人と、人工関節手術を受けていない健常者50人を対象
人工関節を埋入してからの経過年数に基づいて2つのグループに分けられた(グループ1:1~5年、グループ2:5~10年)
完全な眼科検査の後、患者の網膜神経線維層および黄斑神経節細胞複合体を、散瞳下で実施したOCTで評価
各患者から静脈血を採取し、金属イオンレベルを評価
【結果】
平均年齢は、第1群64.72±6.26歳、第2群67.80±8.07歳、対照群63.42±7.90歳、群間に有意差なし
CoとCrの濃度は、対照群と比較して、グループ1とグループ2で統計的に高かった(P<0.001)
網膜神経線維層の平均厚および黄斑神経節細胞複合体の平均厚は、グループ1およびグループ2では対照群に比べて統計的に低かった 
【結論】
TKAを受けた患者では健常者よりもCoとCrのレベルが高く、これらの高いレベルは網膜神経線維層と黄斑神経節細胞複合体の変化と関連していた(MK)

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