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Retina

2023
43巻

黄斑円孔の円孔径と手術方法の検討

Retina 43巻(4号)2023

Inverted internal limiting membrane flap for small-sized (<250μm) full-thickness macular hole. Anatomical and functional outcome.
Iuliano L et al(Italy)
Retina 43(4): 547-554, 2023
・50例の小円孔(<250μm)と50例の中円孔(250-400μm)の黄斑円孔について、25例ずつILM翻転法(ILM-IF)と通常のILM剥離で手術を行ない、解剖学的ならびに機能的な術後結果を比較した。
・6か月後の視力BCVA、micro-perimetric感度、外境界膜ELMとellipsoid zone(EZ)の回復を指標とした。
・BCVAは両群間で有意差はなかったが、6か月後の網膜感度では小円孔ではILM-IF法では20.79±0.48dBで、通常法の21.51±0.79dBよりも有意に悪かった(p=0.0035)。
・また、1か月後のELMとEZの回復度でも、ILM-IF法では24%と24%で、通常法の56%(p=0.0420)と64%(p=0.0095)よりも悪かったが、6か月後ではILM-IF法では40%と56%で、通常法の68%と80%との間には有意差はみられなかった。
・小円孔ではILM-IF法よりも通常法の方が解剖学的にも網膜感度の面からみても良いことがわかった。(TY)

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