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JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology)

2015
133巻

フェニレフリン点眼の心臓血管に対する副作用

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (6号) 2015

Cardiovascular Adverse Effects of Phenylephrine Eyedrops
A Systematic Review and Meta-analysis
Bethany Stavert, et al. (Australia)
JAMA Ophthalmol  133(6):647·652,2015
目的:フェニレフリン点眼の心臓血管に対する副作用を調査する。
対象と方法:ボランティア916人(平均年齢56歳、男性46%、女性54%)、3%が高血圧のような心臓血管疾患を持っていた。両眼に2.5%、10%フェニレフリン点眼を1滴から3滴点眼。血圧と脈拍を測定した。
結果:2.5%フェニレフリン点眼では60分を超えても血圧は上昇しなかった。
それどころか、投与後60分以上経過するとわずかな血圧低下( -4.65mmHg)を認めた。脈拍は変化なかった。
10%フェニレフリン点眼は投与後5分から10分後に血圧上昇平均15mmHgを認めた。20分から30分後にはベースライン時に戻り、その後変化はなかった。
脈拍は20から30分後に4-48 回/分増加した。60分後にはベースライン時に戻った。
結論:2.5%フェニレフリン点眼は血圧や脈拍に臨床的に有害な変化を与えず、病院でルーチンに使用するのに安全である。(CH)

2015
133巻

DMEに対するRanibizumab反復投与と眼圧上昇

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (5号) 2015

Repeated Intravitreous Ranibizumab Injections for Diabetic Macular Edema and the Risk of Sustained Elevation of lntraocular Pressure or the Need for Ocular Hypotensive Treatment
Susan B. Bressler et al (Baltimore)
JAMA 133(5):589-597, 2015
・多施設共同研究であるDiabetic Retinopathy Clinical Research Network(DRCR.net) studyで登録された患者のうち、シャム注射とRanibizumab注射を行ったDME患者を抽出
・除外基準:POAGやステロイド緑内障で眼圧下降薬を使用しているもの、NVG患者、ベースラインで25mmHgの眼圧のもの
・angle closure、およびOHTで1剤以下の点眼でIOP25mmHgのものは含んでいる
・322眼でRanibizumab+deferred or prompt focal/grid laser、260眼でシャム+focal/grid laser
・primary outcome:眼圧上昇(22mmHg以上かつベースラインよりも2回連続一か月以上離れて6mmHg以上の上昇) 眼圧は散瞳前の眼圧、眼圧下降治療の開始もしくは追加と定義
・3年間のフォローアップ後にアウトカムを満たしたのはシャム群:6眼(3.4%)、Ranibizumab群22眼(9.5%)であった ハザード比2.9だが発生率が少なく、信頼区間は広い
・10mmHg以上の眼圧上昇:シャム9%、R群6%
・30mmHg以上の眼圧:シャム3%、R群2%
・アウトカムを満たしたRanibizumab群での平均投与回数は7±4回 全体では3年間で15回
・投与回数と眼圧上昇の関係は認めなかった
・反復投与でIOP上昇する理由として、炎症の増加、繊維柱帯の機械的・機能的な変化が検討されている
・AMDでの反復投与ではANCHORやMARINAトライアルではR群11%、コントロール群5%(MM)

2015
133巻

高度近視・ERMで見られる、傍血管網膜内欠損

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (4号) 2015

Paravascular Inner Retinal Defect Associated With High Myopia or Epiretinal Membrane
Yuki Muraoka et al (Kyoto Univ.)
JAMA Ophthalmol 133(4):413-420, 2015
・PIRDとは主要血管に沿って、紡錘形やキャタピラ型の暗い領域に見られ、視神経乳頭には接続していない網膜の変化
・通常の縦横のOCTではcystoidやfissure-like spaceとしてとらえられるが、血管に沿ってOCTを撮影するとかなり広い範囲にわたっての欠損であることが分かった
・過去に千原らがRNFLのcleavage(開裂)と報告したものや、retinal cleavage, paravascular retinal cysts, lamellar holeと呼ばれていたものと考えられる
・28名41眼(33-81歳:平均57.4歳、両眼が13名)のPIRDを対象とし、OCTを用いて調べた
・除外基準: 21mmHgを超える眼圧、OCT画像に影響を与える白内障、視野異常をきたす網脈絡膜萎縮、視神経乳頭異常(視神経低形成、SSOH,傾斜乳頭)、過去の内眼手術、静脈閉塞、動脈閉塞、DR、外傷、緑内障
・37眼は近視、21眼は高度近視であった。平均屈折異常は-7.94D 平均眼軸26.96mm
21眼で黄斑部にERMを認め、これらではPIRDは血管の下から黄斑部に向かって広がっていた
・ERMを認めた21眼のうち高度近視は6眼のみであった
・35眼では対応する視野異常を認めた
75%:Bjerrum 暗点様  59%:Nasal step様
・NFLDと異なる点は、辺縁が不整であること、幅が均一でないこと、視神経乳頭につながっていない
・PIRDでは、動脈よりも静脈に沿って存在、下方よりも上方に存在し、耳側におおい(34%では両側に存在していた)
・主要血管に沿ってまたは主要血管のすぐ下に存在
・後部硝子体膜は91%で付いてはいなかった
・眼軸が伸びる際に主要血管が軸方向にずれて生じるのではないかと考えられる
・同様にERMでも主要血管が黄斑部に向かって牽引される際にPIRDは生じると考えられる
・PIRDが全層の網膜裂孔に進展するのかは不明
・網膜静脈の方が網膜動脈よりもフレキシブルで動きやすいかもしれない(MM)

2015
133巻

Uveal Effusion Syndromeに対する、エクスプレスシャントを用いた脈絡膜剥離のドレナージ手術

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (4号) 2015

Ex-PRESS Shunt for Choroidal Fluid Drainage in Uveal Effusion Syndrome Type 2
 A Potentially Novel Technique
Yapez JB, Arevalo JF. (Kingdom of Saudi Arabia)
JAMA Ophthalmol 133(4): 10 470-471, 2015
・テノン嚢内麻酔、結膜切開、下液の多い象限の強膜を露出、角膜輪部より13mmの部を25ゲージ針で斜めに穿刺、上脈絡膜腔の浸出液が排出、エクスプレスシャントを留置、BSSを前房に注入して眼圧調整、結膜縫合。
【Uveal Effusion SyndromeのUyama分類】
Ⅰ型:小眼球(+)強膜肥厚(+)強膜開窓有効、Ⅱ型:小眼球(-)強膜肥厚(+)強膜開窓有効、Ⅲ型:小眼球(-)強膜肥厚(-)強膜開窓無効
*ビデオはPatient1のもの、下耳側象限よりアプローチ。
UESはCDだけでなく胞状RDも合併するが、今回の治療ではRDも速やかに吸収
Patient 1.2とも下耳側に留置、術2日後にはCD、RDともに吸収
Type2 UESは23-50%で再発するとの報告(MK)

2015
133巻

POAGにおいて、上方の視野欠損と下方の視野欠損では患者のQOVに違いがあるか

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (3号) 2015

Patient-Reported Vision-Related Quality of Life Differences Between Superior and Inferior Hemifield Visual Field Defects in Primary Open-Angle glaucoma
Hui-Chen Cheng et al (Taiwan)
JAMA Ophthalmology 133(3):269-275, 2015
・189名(平均年齢59.1歳)、131名が男性
・矯正視力20/60以上、眼圧25mmHgで安定している、信頼性のある視野検査が3か月以内に測定している患者を対象
・HFAを両眼で統合したIVFを用いて、日常生活に与える影響を台湾人向けのNEI-VFQ25で調査
・上方の視野障害は近方の活動に、下方の視野障害は全体の見え方、資格を頼りにした役割の困難、周辺視野と相関
・両眼で上方視野障害のある患者では、文字を読むこと、近づいてみるような趣味、混雑した棚から何か探すことが苦手と考えられる。
・アルファベットは上半分が重要な意味を持つが、漢字は上や左側が重要な意味を持つ
・下方の視野障害があると、歩行速度の遅延、転落、それにより怪我が多くなるため、家族や友人の助けが必要となる(MM)

2015
133巻

OCT angoigraphyについて

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (1号) 2015

Retinal vascular layers imaged by fluorescein angiography and optical coherence tomography angiography.
Spaide RF et al(NY USA)
JAMA Ophthalmol 133(1): 45-50, 2015
・OCT angiographyの特性について、網膜の2x2mm領域のsplit-spectrum amplitude decorrelation angiography(SSADA)画像を蛍光眼底画像と比較し、放射状傍乳頭毛細血管網を正常眼12眼で検討した。
・蛍光眼底では視神経乳頭周囲の完全な放射状毛細血管網を観察できたものはなかったが、SSADA画像では簡単に観察できた。
・FAとSSADAを比較すると、内層の血管網については95.3%(95%CI=92.2-97.8%)が一致したが、外毛細血管網については4.7%(95%CI=2.6-5.7%)の一致であった。
・OCT angoigraphyは網膜の臨床評価に有用である(図)(TY)

2015
133巻

OCT angoigraphyでの黄斑部毛細血管拡張症type2の検討

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (1号) 2015

Retinal vascular layers in macular telangiectasia type 2 imaged by optical coherence tomographic angiography.
Spaide RF et al(NY USA)
JAMA Ophthalmol 133(1): 66-73, 2015
・MacTel2はFAでの深層の血管網の異常として良く知られている。
・今回、7例14眼のMacTel2についてsplit-spectrum amplitude decorrelation angiography(SSADA)画像で、内層と外層の網膜血管網、網膜深層血管の外層、網膜下空間への侵入について検討した。
・MacTel2では全例で内層網膜血管網が少なくなっていたが、深層の網膜血管網に顕著であった。
・MacTel2の初期では深層血管網は毛細血管拡張があったが、進行した症例では薄くなり欠損しており、残存血管は引き伸ばされ、外層や網膜下腔への新生血管の侵入がみられた。
・この方法によるMacTel2の検討は有用であった(図)(TY)

2015
133巻

SITA fastとstandardの再現性

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (1号) 2015

Measurement Precision in a Series of Visual Fields Acquired by the Standard and Fast Versions of the Swedish Interactive Thresholding Algorithm
Luke J. Saunders et al (England)
JAMA Ophthalmology 133(1):74-80, 2015
・Accuracy:真の値に可能な限り近い Precision:再現性が高いこと(high repeatability)
・イギリスMoorfields Eye Hospitalで1997年5月20から2012年9月20日
SITA Standard: 10124 eyes 66974 VFs  ・ SITA Fast: 3654 eyes 19819 VFs
・それぞれの測定点のデータからコンピュータ解析でシミュレーションを出している
・年に2回の視野検査で、視野の進行を検出できるまでの期間を算出
・感度が悪化すると、年に二回の視野検査では-1dB/yの変化でも8年以上かかってしまう
・SITA Fastのほうが再現性はやや悪いが、その差は無視できる範囲である
・感度が15-10dBの間はStandardの方がよいかもしれない(MM)

2015
133巻

モキシフロキサシン内服でのぶどう膜炎のリスク

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 133巻 (1号) 2015

Risk for Uveitis With Oral Moxifloxacin
Brennan Eadie, et al. (Canada)
JAMA Ophtholmol 133(1): 81-84, 2015

目的:経口モキシフロキサシンとぶどう膜炎の関係を調べる。
対象と方法:2001年1月から2011年12月まで、40歳から85歳までの男性で、全て初回のぶどう膜炎と診断された13313人、コントロール 133130人と比較。(表1)
結果:フルオロキノロン類非使用者と比較して、モキシフロキサシン初回使用者のぶどう膜炎がハイリスクだった。
シプロフロキサシン初回使用者はレボフロキサシン初回使用者より、より高いぶどう膜炎の危険を示した。(表2)
モキシフロキサシン、シプロフロキサシンの使用はぶどう膜炎のリスクを増やすと考えられる。
レボフロキサシン使用は影響なかった。
結論:経口モキシフロキサシンとブドウ膜炎の間の相関関係を示唆した症例報告と矛盾しなかった。さらにシプロフロキサシンとぶどう膜炎の関連も示唆した。臨床医はこれらの薬を処方する時、経口モキシフロキサシンあるいはシプロフロキサシンとブドウ膜炎の関係を意識すべきである。(CH)

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2014
132巻

長距離フライトでのACG

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (12号) 2014

Angle-Closure Glaucoma on Long-Haul Flights
Andrew M. J. et al (England)
JAMA Ophthalmology 132(12):1474-1475, 2014
・長距離フライトで急性緑内障発作を生じた3症例
・Case1:68歳女性 ロンドンからLAのフライト 到着後すぐにLI、点眼処方
帰国後左のLI追加
・Case2:53歳女性 ロンドンからシドニーのフライトの終わりで頭痛・霧視・羞明 うつでシタロプラム(セレクサ:抗うつ薬)服用 オーストラリアで点眼とPI 帰国後シタロプラム中止
・Case3:42歳女性 14年前に両眼のPIを受けている NYからロンドンのフライトの終盤で繰り返す痛みと無視、吐気 点眼と右のPI追加 プラトー虹彩形状
2週間後、再発作のため、水晶体摘出を行った
・長時間、薄暗い状態でアップライトに座っているとリスクが上がるのではないか。
・医療状況のよくない国や言葉の壁がある国へのフライトでは、適切な治療が受けられない可能性があるので、リスクのある人へは発作の症状や適切な処置が必要であることを説明する必要がある。
・現時点では搭乗員はACGについてトレーニングなどは受けていないが、ACGの知識とファーストエイドセットの用意はした方がいいかもしれない。
・座位よりも、仰臥位でいた方が瞳孔ブロックを予防するため良いかもしれない。(MM)

2014
132巻

近視tilted discでの緑内障スクリーニング方法

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (12号) 2014

Novel Screening Method for Glaucomatous Eyes With Myopic Tilted Discs
The Crescent Moon Sign
Mi Jeung Kim et al (Korea)
JAMA Ophthalmology 132(12):1407-1413, 2014
・近視眼での緑内障スクリーニングにおいて、ステレオ写真でCrescent Moon Signを提唱
・Group1:70名70眼ずつの傾斜乳頭の近視眼、と正常眼(屈折矯正手術や一般眼科より緑内障疑いで紹介されて、緑内障が否定された患者)
・Group2:同様に60名60眼ずつの調査
・-0.5D以上の近視、MD値-6dBより悪いもの、視神経乳頭のtilt index(短径/長経)が0.8以下、眼軸は24.0mm以上
・正常群は3年以上経過観察ののちに緑内障性の進行を認めないもの
・Crescent Moon Sign:Rimの内側の接線が耳側で連続して黄斑部に向かわずに、rim marginに接続していく
・通常のISNT rule, modified ISNT rule(6時と12時の長径ではなく、最大径の部位を使用)とくらべて、感度、特異度を決定
・感度    CM sign:90.0-91.4% ISNT rule:73.3-75.7% modified ISNT rule:68.6-71.4%
・特異度 CMsign:82.9-83.3%  ISNT rule:68.3-71.4%  modified ISNT rule:76.6-80.0%(MM)

2014
132巻

氷を使用した麻酔法

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (8号) 2014

Use of topical ice for local anesthesia for intravitreal injections.
Lindsell LB et al(OH USA)
JAMA Ophthalmol 132(8): 1010-1011, 2014
・リドカインにアナフィラキシーのある人、点眼麻酔薬にアレルギーのある人に対し、氷を使用した麻酔を試みた。
・滅菌手袋に小さな氷を詰め、下眼瞼耳側に1-2分置き、痺れた頃、耳下側の結膜に2分ほど氷入り手袋指先を接触させて麻酔した。
・冷やすことによる神経伝達を減少させることによる効果である。
・また、局所的な血管収縮効果もある。(TY)

2014
132巻

動眼神経麻痺に対する分割した外直筋の鼻側への移動

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (8号) 2014

Adjustable nasal transposition of split lateral rectus muscle for third nerve palsy
Ankoor S. Shah et al. (Boston Children’s hospital, Boston, Massachusetts)
JAMA ophthalmol 132(8): 963-969., 2014.
・2010年から2012年に動眼神経麻痺に対し分割外直筋の鼻側移動を受けた6名の患者を5から25か月間調査した。
・6名中4名は手術に成功。うち3名は正位となった。
・術前68プリズム外斜視は術後、0プリズムであった。
・2名は術前の上下斜視が術後は改善。1例は一過性の脈絡膜漏出をきたし低矯正であった。この症例は分割した筋が後方で眼球に接触、伸展していた。
・2例では外直筋に手術既往があり、手技に不充分な部分があった。
・分割外直筋の鼻側移動が動眼神経麻痺患者の治療に非常に有効である場合がある。
・水平・垂直方向の可動性を改善するが、分割し、眼球につないだ外直筋が第一眼位方向に回旋すると思われる。
・しかし症例の選択が重要で、以前の斜視手術で外直筋が収縮や伸展していたり外直筋の分割が不充分であったりすると、術後合併症をきたしやすく成功率が低くなる。(YM)

2014
132巻

転移癌に対するMEK阻害剤使用者の両側中心窩下感覚神経網膜剥離

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (8号) 2014

Bilateral subfoveal neurosensory retinal detachment associated with MEK inhibitor use for metastatic cancer
Tara A. McCannel et al. (Jules stein eye institute, Ophthalmic oncology center, University of California, Los Angeles)
JAMA ophthalomol. 132(8): 1005-1009, 2014
・転移癌に対してMEK(mitogen-activated protein kinase enzyme)阻害剤を投与されている患者の両眼に中心性網膜症に似た病態が発症しうる。
・経験した3名の患者のうち、1例目は転移性ぶどう膜メラノーマがあり、転移ぶどう膜炎はステロイド点眼に反応した。
・2例目は転移性cholangio carcinomaで、2週の経過観察で改善。3例目は転移性直腸ガンで、両眼ぶどう膜炎と中心窩下網膜剥離を認めた。経過観察とステロイド点眼で改善した。全員が永久に続くことはなく、MEK阻害剤での治療を中止する必要は無かった。
・MEK阻害剤の作用機構が網膜色素上皮細胞間のtight junctionを調整するため、この薬で液体の移動を妨げ中心窩下に液体が貯留すると考えられる。(YM)

2014
132巻

幼児全色盲のOCT所見と早期介入の必要性

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (7号) 2014

Retinal morphology of patients with acromatopsia during early childhood.Implications for gene therapy.
Yang P et al(TX USA)
JAMA Ophthalmol 132(7): 823-831, 2014
・9例の全色盲者(4.2±2.4歳)とコントロール者9名(4.0±2.1歳)に手持ちOCT、全視野ERG、遺伝子検索を行った。
・明所視単発フラッシュあるいは30Hz刺激による錐体反応は7例で記録不能、2例で強く障害されていた。
・薄明暗所単発刺激による杆体反応は7例で正常、2例で軽度障害されていた。
・6例(67%)では中心窩の楕円層(旧IS/OS)が障害されており、1例は低反射帯があり、4例では中心窩低形成があった。
・黄斑部厚は14%薄く(247.7±13.7:286.5±9.9 p<0.001)、中心窩厚は17%薄かった(210.2±24.8:262.4±17.2 p=0.001)。
・これは主に網膜外層が薄くなっている為であった。
・黄斑部(131.9±9.6:161.5±6.4 p<0.001 18%減)、中心窩(136.7±18.0:183.8±9.2 p<0.001 26%減)。
・幼児期の全色盲者はより年齢の高い全色盲よりも障害度は軽度であることから、早期の治療介入が必要と考えた。(TY)

2014
132巻

美容的顔面充填注射後の動脈閉塞

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (6号) 2014

Iatrogenic occlusion of the ophthalmic artery after cosmetic facial filler injections. A national survey by the Korean Retina Society.
Park KH et al(Korea)
JAMA Ophthalmol 132(6): 714-723, 2014
・美容的な顔面への充填注射後の眼動脈、あるいは眼動脈枝の医原性閉塞について、44例の臨床例を検討した。
・眼動脈閉塞は6つのタイプに分けられる。
・28例は瀰漫性網膜脈絡膜動脈閉塞(眼動脈閉塞、後毛様動脈閉塞、中心動脈閉塞)、16例は局所的な閉塞(局所的後毛様動脈閉塞、網膜動脈枝閉塞、後部虚血性視神経症)であった。
・自己脂肪注射を受けた22例は瀰漫性眼動脈閉塞で、脳動脈閉塞の率はヒアルロンサン注入を受けた12例よりも、高かった。
・注射内容は自己脂肪22例、ヒアルロンサン13例、コラーゲン4例、その他5例であった(図)(TY)

2014
132巻

細菌性角膜炎治療に対する早期ステロイド点眼治療

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (6号) 2014

Early addition of topical corticosteroids in the treatment of bacterial keratitis.
Ray KJ et al(CA USA)
JAMA Ophthalmol 132(6): 737-741, 2014
・The Steroids for Corenal Ulcers trial(SCUT)で、角膜潰瘍に対する抗菌剤点眼開始後、2-3日、あるいは4日後以降にステロイド点眼を開始して、経過をみた。
・2-3日後に開始した群ではplacebo群に比して、3か月後の視力は約1行、良かったが(-0.11 logMAR 95%CI=-0.20~-0.02 logMAR p=0.01)、4日目以降群では有意差はなく、placebo群よりも悪かった(0.10 logMAR 95%CI=-0.02~0.23 logMAR p=0.14)。(TY)

2014
132巻

幼児期の片眼性無水晶体眼の矯正はコンタクトかIOLか

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (6号) 2014

Comparison of contact lens and intraocular lens correction of monocular aphakia duringinfancy
A randomized clinical trial of HOTV optotype acuity at age 4.5 years and clinical findings at age 5 years
The Infant Aphakia Treatment Study Group (Atlanta)
JAMA Ophthalmol 132(6): 676-682, 2014
・生後1-6か月の片眼性先天白内障に対して水晶体的手術を行い、57眼IOL、57眼CLで術後屈折矯正を行った。IOLは+6-+8Dを狙いとした
・結果としては4.5歳の時の視力については両群で有意差はなかった。50%ほどは20/200と低視力であったが、CL群の方が20/32の視力が出た症例数が多かった(23%vs11%)
・5歳の時の眼合併症は多くで斜視が見られたが、両群で差はなかった
・一つ以上の有害事象が生じた割合はCL56% vs IOL81%とIOL群で多かった 最も多いものは水晶体細胞が瞳孔領まで増殖してしまうことであった。それにより手術を行うものが多かった。これはAphakiaでは前嚢と後嚢が癒着して、水晶体細胞がパックされるが、IOLがあることによって、カプセル内に水晶体細胞がパックされないことによると考えられる。
・3眼はCLができずIOLを挿入した
・IOLの術後屈折異常は平均は-2.25Dであったが、+5.0D-19.0Dと幅があり、誤差が大きいものは入れ替えを行った。1D以内のずれは41%であった。緑内障(高眼圧症)の患者ほど近視化した。
・小児の無水晶体眼の矯正はCLでもIOLでも視力に差がないが、IOLの方が有害事象が多かった(MM)

2014
132巻

緑内障点眼治療薬の一時中止の影響

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (4号) 2014

Effectiveness of intraocular pressure-lowering medication determined by washout.
Jampel HD et al(MD USA)
JAMA Ophthalmol 132(4): 390-395, 2014
・603例603眼のPOAGで3種までの点眼薬を使用してる患者を対象として、点眼中とすべての点眼を2週間から3週間中止した時の眼圧を比較した。
・点眼薬0種(n=102,24.2±3.2mmHg)、1種(n=272,17.5±3.2)、2種(n=147,17.2±3.1)、3種(n=82,17.2±3.1)。
・中止後の眼圧は、0種(ー0.2±2.8)、1種(+5.4±3.0)、2種(+6.9±3.3)、3種(+9.0±3.8)。
・眼圧が25%未満の上昇であった比率は、1種38%、2種21%、3種13%の患者であった。
・2番目、3番目の点眼薬中止による眼圧上昇率は1種の点眼薬中止効果よりも少なかった。
・このことは点眼薬使用方法が適切でないか、点眼薬自体が効果がなかった可能性がある。(TY)

2014
132巻

Ocriplasminの副作用(1)

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻 (4号) 2014

Acute panretinal structural and functional abnormalities after intravitreous ocriplasmin injection.
Fahim AT et al(MI USA)
JAMA Ophthalmol 132(4): 484-486, 2014
・Ocriplasmin(OPM)はfibronectinとlaminin(基底膜を構成する蛋白質)や硝子体ゲルを分ける作用があり、硝子体黄斑牽引に対する薬剤治療として用いられている。
・Lamininは網膜全層に見られるものであり、OPMの硝子体注入は時には全網膜の急性機能不全を引き起こす可能性があるがその毒性は十分に分っていない。
・今回、63歳の女性で硝子体黄斑癒着による小さな黄斑円孔にたいしてOPM(0.125mg/0.1ml)を硝子体注入し、全網膜機能不全をきたした症例を報告する。
・視力低下20/40→視力低下は4日後に改善し→20/125、色覚正常、視野狭窄、縮瞳(1mm径)、網膜動脈が全網膜で狭細化、OCTで外網膜層の消失、9日後にERG反応の低下(B波10%に低下、潜時延長、OP波が強く障害)、32Hz-photopic ERG反応が半分に減少、暗順応閾値が半分に上昇し、視細胞以降ならびに視細胞の機能低下が発現した。
・976例の臨床例では、9例が24時間以内の視力低下があり、そのうち中間値2週間で、8例は回復したが1年かかった例もあった。(TY)

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