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American Journal of Ophthalmology

2016
161巻

眼球の胎生期の発育

American Journal of Ophthalmology 161巻 (1号) 2016

Development of retinal layers in prenatal human rtina.
Hendrickson A(WA USA)
Amer J Ophthalmol 161(1): 29-35, 2016
・胎生8週(Fwk8)から生後10週(P10)までの20眼のヒトの眼球組織を調査した。
・水平断で鼻側から耳側網膜長は胎生8週で5.19mmが、耐性中期で20.92mm、生直後で32.88mmと延びていた。
・中心窩と思われる部位の内網状層IPLは胎生8週で現われ、視神経周囲には胎生12週に、鼻側耳側の周辺部には胎生18-21週で現れる。
・対照的に、外網状層OPLはゆっくりで、短いOPLは胎生11週で現われ、胎生中期まで視神経周囲には現れず、網膜周辺部には胎生30週で現れる。
・IPLとOPLの層状構造は血管形成の前に現れる。(TY)

2016
171巻

緑内障における視細胞配列

American Journal of Ophthalmology 171巻 (1号) 2016

Cone integrity in glaucoma: an adaptive-optics scanning laser ophthalmoscopy study.
Hasegawa T et al(京大)
Amer J Ophthalmol 171: 53-66, 2016
・緑内障眼で視野欠損があり、神経線維欠損がある部位でも、AO-SLO、SD-OCT検査で錐体細胞に障害は見られなかった。
・AO-SLOでは、内顆粒層にmicrocystoがある部位では錐体モザイク構造に多少、影響があった(TY)

2016
171巻

網膜剥離硝子体手術時のILM剥離の有用性

American Journal of Ophthalmology 171巻 (1号) 2016

Internal limiting membrane peeling to prevent post-vitrectomy epiretinal membrane development in retinal detachment.
Akiyama K et al(東京医療センター)
Amer J Ophthalmol 171: 1-10, 2016
・網膜剥離の硝子体手術時にILM剥離を行ったかどうかで、術後のERM発生と視力予後に影響があるかどうかを検討した。
・102例の連続する症例で術後、最低6か月経過をみた。ILM剥離は染色せずに剥離した。
・102例を術後にERMを発生しなかったGroup1の81眼と、ERMを発生したGroup2の21眼に分け、また、術中にILM剥離を行った58眼と行わなかった44眼に小分類した。
・ERM発生しなかった群ではILM剥離を58/81例(71.6%)に行っており、ERMを発生した群ではILM剥離を行った症例は0/21眼(0%)であり、ILM剥離は有意にERM発生を予防していた(p<0.001)。
・ILM剥離を行ったかどうかでみると、ERM発生率は、剥離群では0/58例(0%)、非剥離群では21/44(47.7%)であった。
・ILM剥離の有無は最終のBCVAに関連がなかった。(TY)

2016
172巻

PVD後のコントラスト感度の低下

American Journal of Ophthalmology 172巻 (1号) 2016

 Degradation of Contrast Sensitivity Function Following Posterior Vitreous Detachment
Giancarlo A. Garcia, Matin Khoshnevis, Kenneth M.P. Yee, Jeannie Nguyen-Cuu, Justin H. Nguyen, J. Sebag
Am J Ophthalmol 2016;172(1):7-12
・PVDなしでコントラスト感度(CSF)正常、その後にPVD発生(BモードおよびOCTで確認)8例8眼→うち6眼でlimited vitrectomy希望
・上記の僚眼(PVDなし)8眼
・コントロール12眼、うち9眼はPVDありで経過観察希望、3眼はPVDなし
・エントリー時のCSFは有意差なし
・PVD出現した眼では平均52.5%のCSF低下
・PVD出現眼で手術を希望した群は経過観察を希望した群より有意にCSF悪い
・Limited vitrectomy施行にて平均43.2%CSF改善、どの眼も術後1Mで正常化、その後も悪化なし
(結論:PVDは元が正常の眼でも有意にCSFを低下させる、この負の作用を定量化させることで飛蚊症に悩む患者さんを区別することが出来うる)(MK)

2015
160巻

線維柱帯切除術、EX-PRESS、アーメドインプラントの角膜内皮細胞に対する短期の影響

American Journal of Ophthalmology 160巻 (6号) 2015

Trabeculectomy Versus EX-PRESS Shunt Versus Ahmed Valve Implant: Short-term Effects on Corneal Endothelial Cells
GIAMBERTO CASINI, et al. (Italy)
Am J Ophthalmol 2015;160(6): 1185-1190.
目的:緑内障濾過手術による角膜内皮細胞への影響を調査した。
対象と方法:POAGのため緑内障手術を受けた64人、 術後4ヶ月以上経過観察できた症例。緑内障手術別により3グループに分け、術前と術後1、3ヶ月の角膜内皮細胞密度(ECD)を測定した。
 グループ1 線維柱帯切除術 22人22眼
 グループ2  EX-PRESS 24人24眼
 グループ3 アーメド 18人18眼
 コントロールグループ 32眼
結果:ECDは、グループ1でベースライン時より術後1ヶ月 3.5%、術後3ヶ月 4.2%減少した。グループ3では術後1ヶ月1.4%、術後3ヶ月3.5% 減少した。
グループ2とコントロールグループでは変化は認められなかった。
術後1ヶ月ではグループ2とグループ3とコントロールグループではECDに差はなかった。
術後3ヶ月ではグループ1とグループ3はグループ2とコントロールグループと比べ、有意に減少していた。
結論:EX-PRESSは線維柱帯切除術やアーメドインプラントに比べ、角膜内皮細胞損失のリスクが低く安全な治療であると思われた。角膜内皮細胞密度の低い患者や角膜損傷のある患者への良い治療である。(CH)

2015
160巻

緑内障における体位の影響

American Journal of Ophthalmology 160巻 (5号) 2015

Effect of different head positions in lateral decubitus posture on intraocular pressure in treated patiens with open-angle glaucoma.
Lee TE et al(Korea)
Amer J Ophthalmol 160(5): 929-936, 2015
・Latanoprostだけで治療中のOAGの20例について体位と眼圧を検討した。
・座位、仰臥位、右あるいは左側臥位でIcareで眼圧測定を行った。
・側臥位では頭位置を胸椎と水平、30度上げ、30度下げの位置で測定した。
・頭位置にかかわらず、下にした眼の眼圧は上になった眼の眼圧よりも有意に高かった(p>0.05)。
・枕を高くすることは眼圧を下げるのに有効である(図)。(TY)

2015
160巻

近視性脈絡膜新生血管に対する抗VEGF治療

American Journal of Ophthalmology 160巻 (4号) 2015

Spectral-domain optical coherence tomography of subretinal hyperreflecive exudation in myopic choroidal neovasculrization.
Bruyere E et al(France)
Amer J Ophthalmol 160(4): 749-758, 2015
・31例31眼の近視性脈絡膜新生血管CNVにおけるOCT上の網膜下の高反射浸出物に対しする抗VEGF治療の効果を検討した。
・平均1.8±0.6回の抗VEGF治療後、1.9±0.8か月後には29/31(93.5%)で網膜下の高反射浸出物は完全に消退しており、2/31(6.5%)では部分的に消退した。
・高反射浸出物厚は102±50→2.6±10.2μm、CNV部の平均網膜厚は419±99→312±64μm、中心黄斑厚は361±69→326±72μmといずれも有意に減少していた(図)(TY)

2015
160巻

角膜内皮移植手術時の術中OCT検査

American Journal of Ophthalmology 160巻 (3号) 2015

Intraoperative optical coherence tomography:Assited descemet membrane endothelial keratoplasty in the DISCOVER Study.
Cost B et al(OH USA)
Amer J Ophthalmol 160(3): 430-437, 2015
・8例のDescemet membrane endothelial keratoplasty(DMEK)の術中にOCT検査を行ってその有用性を検討した。
術中にOCT検査を行うというDISCOVER Studyの一つである(図)。(TY)

2015
160巻

チューブ手術後のインプラント露出

American Journal of Ophthalmology 160巻 (3号) 2015

Glaucoma drainage devices: risk of exposure and infection.
Levinson JD et al(GA USA)
Amer J Ophthalmol 160(3): 516-521, 2015
・教育病院で2000年から2010年に行われた763例の緑内障濾過器具のインプラント後の露出や感染について検討した。
・初回移植の702例中、345例がArmed FP7、107例がAhmed S2、219例がBaerveld、6例がその他の移植であり、初回移植での露出の37例は、Armed FP7が13例(3.8%)、Armed S2が10例(9.4%)、Baerveldtが14例(6.4%)であった。
・抑えの材質は、心膜が381例(55.1%)、強膜が209例(30.2%)、角膜が98例(14.2%)、その他が14例(0.6%)であった。
・702例は初回、61例は2回目以降の移植であり、41例(5.8%)に器具の露出が見られた。
・移植部位が一番関連があり、下方移植では12.8%(5/39)、上方移植では5.4%(36/663)であった(p=0.056)。
・初回移植で露出頻度が高かったのは下鼻側17.2%(5/29)であった。
・2回目以降の移植では13.1%(8/61)に露出があり、やはり、下鼻側20%(5/25)が最多であった。
・全露出の49例の内8例(16.3%)は眼内炎によるものであった。
・感染による露出は下方の移植で上方より多かった(41.7%:8.1% p=0.015)。(TY)

2015
160巻

血圧変動と緑内障進行

American Journal of Ophthalmology 160巻 (3号) 2015

Relationship between daytime variability of blood pressure or ocular perfusion pressure and glaucomatous visual field progression.
Lee J et al(Korea)
Amer J Ophthalmol 160(3): 522-537, 2015
・昼間覚醒時血圧の平均の10%以上、夜間血圧の平均が下降するものをdipper、10%未満の下降を認めるものをnon-dipperと定義する。
・dipperの中でも20%以上、下降するものをover-dipperと定義。
・平均動脈圧=拡張期血圧+(1/3x(収縮期血圧-拡張期血圧))、平均眼潅流圧(座位)=95/140x平均動脈圧-IOP、平均眼潅流圧(仰臥位)=115/130x平均動脈圧-IOPと定義する。
・237例の未治療のNTGで平均動脈圧、眼潅流圧と視野進行について検討した。
・over-dipperのNTGはnon-dipperやdipperに比較して、有意に日中や夜間の平均動脈圧が高く、眼潅流圧の変動が大きかった。
・そして、日中や夜間の平均動脈圧や眼潅流圧の変動の大きさは視野進行と関連していた。(TY)

2015
160巻

高度近視性後部ぶどう腫と脈絡膜雛壁

American Journal of Ophthalmology 160巻 (3号) 2015

Chorioretinal folds in eyes with myopic staphyloma.
Ishida T et al(東京医科歯科大
Amer J Ophthalmol 160(3): 608-613, 2015
・463例883眼の高度近視(眼軸長>=26.5mm)の後部ぶどう腫部縁の脈絡網膜雛壁について検討した。
・52.0%(459/883)で後部ぶどう腫がみられ、その縁からの脈絡膜雛壁は1.3%(6/459)にみられた(図)。(TY)

2015
160巻

鍼治療と眼圧

American Journal of Ophthalmology 160巻 (2号) 2015

Prospective evaluation of acupuncture as treatment for glaucoma.
Law SK et al(CA USA)
Amer J Ophthalmol 160(2): 256-265, 2015
・鍼治療はIOPやBCVAには全体的な影響はなかったが、直後には一過性の眼圧上昇を来すだろう。(TY)

2015
159巻

ドライアイ患者での角膜内皮細胞密度の減少

American Journal of Ophthalmology 159巻 (6号) 2015

Reduced Corneal Endothelial Cell Density in Patients With Dry Eye Disease
AHMAD KHEIRKHAH, et.al. (Boston, U.S.)
Am J Ophthalmol  159 (6): 1022-1026,2015
目的:ドライアイ患者と年齢を合わせたコントロールグループでの角膜内皮細胞密度を比較した。
対象と方法:重度ドライアイグループ 45人90眼(平均年齢53.7±9.8歳)
Ocular Surface Disease Index (OSDI) 22以上(平均61.5 ± 20.8)、
National Eye Institute (NEI) grading scaleでフルオレセイン着色スコア
4以上の人(平均7.0 ± 3.4)、TBUT 3.2 ± 2.8秒、シルマーテスト6.7 ± 6.8 mm
コントロールグループ  15人30眼(平均年齢50.7±9.8歳)
結果:生体レーザー共焦点顕微鏡
角膜内皮細胞密度:ドライアイグループ 2595.8 ± 356.1 cells/mm2
   コントロールグループ 2812.7 ± 395.2 cells/mm(P = 0.046)

神経密度:ドライアイグループ:  17.1 ± 6.9 mm/mm2
   コントロールグループ 24.7 ± 4.4 mm/ mm2  (P < .001)
樹状細胞:ドライアイグループ  111. 7 ±13 7.3  mm/mm2

   コントロールグループ 32.0 ± 244 mm/ mm2  (P = .002)
ドライアイで角膜内皮細胞密度減少を認めた。さらにドライアイの重症度と角膜内皮細胞密度減少に関連を認めた。結論: 角膜内皮細胞密度が減る原因として考えられるのは、内皮細胞の機能と耐久性を管理している角膜神経密度が減少しているためと思われる。これはドライアイで認められる障害が上皮のみではない事を示す。
炎症が内皮細胞障害を起こす事が知られていが、この研究では炎症マーカーは評価していない。代わりに免疫の活性化のために不可欠な免疫樹状細胞密度を測定し、上記のようにドライアイグループで際立って高かった。
ドライアイと内皮細胞密度に関連があったとすると、原因不明で内皮細胞密度が低い場合、ドライアイの影響を受けている可能性がある。ドライアイの治療で内皮細胞密度減少を止める事が出来るかもしれない。(CH)

2015
159巻

Cypass 1年の成績

American Journal of Ophthalmology 159巻 (6号) 2015

Supraciliary Micro-stent Implantation for Open-Angle Glaucoma Failing Topical Therapy: 1-Year Results of a Multicenter Study
J Garcia-Feijoo et at (Spain)
Am J Ophthalmol 159(6): 1075-1081, 2015
65眼が登録された
ベースラインIOPは24.5±2.8mmHgで点眼数は2.2±1.1本であった
深刻な合併症はなく、1か月以降の30mmHg以上の一過性眼圧上昇 7/65眼11%
(自然経過もしくは点眼で眼圧下降)
一過性前房出血 4/65眼 6%、白内障の進行5/41眼 12%
12か月後の平均IOP 16.4±5.5mmHg 34.7%眼圧下降 点眼数1.4±1.3本
53/64眼 83%で12カ月の時点で追加手術はされなかった
9眼でレクトミー(6/9眼が6カ月以内)、2眼で追加Cypass挿入(術後3カ月と6カ月) これら11件のうち10件はフォローアップ不足や視野進行のためスタディから外れ、1年以上追えたのは55眼
スタディ開始時に64/65眼 98%は従来の手術が検討されていたが、そのうちCypassを行った1年後では53/64眼 83%は手術が必要でなかった
15mmHg未満:21眼44.6%
13mmHg未満:25.5%(MM)

2015
159巻

BRVOに見られるOCT上の高反射帯track line

American Journal of Ophthalmology 159巻 (5号) 2015

Highly reflective line in optical coherence tomography images of eyes with macular edema associated with branch retinal vein occlusion.
Hasegawa T et al(奈良医大)
Amer J Ophthalmol 159(5): 925-933, 2015
・BRVOで黄斑浮腫が吸収された後で見られるOCT上で高反射の垂直の線(track line)と光受容体の完全性について検討した。
・59眼についてtrack lineを調べたところ、21眼(36%)でみられた。
最終診察でtrack lineのあった21眼の中心窩のellipsoid zoneを検討したところ、17眼(81%)で断裂があり、3眼(14%)は正常、1眼(5%)は欠損していた。
・Track lineのみられた症例では、最初の診察時の黄斑浮腫がある時に外境界膜の断裂が90%にみられたが、track lineのなかった症例では、63%であった(p=0.032)。
・Track lineは光受容体の障害の有用なマーカーになるだろう(TY)

2015
159巻

Stargardt病における長期遮蔽の効果

American Journal of Ophthalmology 159巻 (5号) 2015

The effect of light deprivation in patients with Stargardt disease.
Teussink MM et al(Netherland)
Amer J Ophthalmol 159(5): 964-972, 2015
・5例の常染色体性劣性のStargardt病で、その進行を光遮断によって抑えられるかどうかを検討した。
・可視光の90%以上を遮断する黒色CLを毎日、活動時間帯に12か月以上、片眼のみ装着し、他眼と比較した。
・RPE障害やlipofuscinの集積を示す自発蛍光を示す面積の変化を測定した。
・遮蔽した5眼中4眼で、他眼に比して、自発蛍光面積の減少が少なかった。
・自発蛍光面積の増加については変化がまちまちであった(TY)

2015
159巻

網膜色素変性症の前房内フレアと視機能との関係

American Journal of Ophthalmology 159巻 (5号) 2015

Relationship Between Aqueous Flare and Visual Function in Retinitis Pigmentosa
Yusuke Murakami et al (九大)
Am J Ophthalmol 159(5):958–963, 2015
・160名305眼のRP群59名101眼の正常対照群を比較
・他の眼科疾患、内がん手術、緑内障治療を受けているもの、CMEに対してダイアモックスを使用しているものは除外
・視力、HFA SITA standard 10-2 program、レーザーフレアセルメーターを検討
・Flare RP群 10.6±7.9 pc/ms , control 5.0±2.1 pc/ms <.0001
・フレアは年齢とともに上昇することが報告されているが、年齢別のサブグループでも同様にRP群が高かった(Fig1)
・視力とMD値もフレア値と相関があった(Fig2)
・サブグループ解析では視力は40-60代で、MD値は30-60代で相関があった
・MD≥-15dBではMD<-15dBよりもフレア値が高かった(1.20±6.2 pc/mc vs 8.7±5.8 pc/ms,  P=.0001)
・CMEの有無では有意差がなかった
・傷害された網膜から放出されたIL-6やMCP-1がblood-ocular barrierを傷害すると考えられる
・既報では炎症と周辺視野との相関はないとされ、年齢別の解析から、疾患の比較的早い段階から炎症が周辺ではなく、中心視機能に関与していると考えられる(MM) ial-character:line-break’> 

2015
159巻

屋内アレルゲンと緑内障との関係

American Journal of Ophthalmology 159巻 (5号) 2015

The Association Between Glaucoma and Immunoglobulin E Antibody Response to Indoor Allergens
Tseng VL, Coleman AL, et al. (US-MD)
Am J Ophthalmol 159(5)986-993, 2015
【目的】National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)の参加者において、屋内アレルゲンと緑内障との関連を調査する
【対象と方法】2005-2005でのNHANES参加者、屋内アレルゲンに対する血清IgE値を測定、Rotterdam criteriaに準じて緑内障を診断。性別・人種・ステロイド使用で補正し、それぞれのIgEと緑内障の有無との関連をロジスティック回帰分析。
【結果】総計83,308,318名の参加者のうち、緑内障患者は3.2%(95%CI:2.8-3.6%)。コナヒョウヒダニアレルゲン陽性者が最多で全体の14.5%。
・屋内アレルゲンすべてを独立変数に組み込んだ多変量解析では、緑内障とゴキブリアレルゲン陽性(OR=2.78; 95%CI:1.34-5.76)、ネコアレルゲン陽性(OR=3.42; 95%CI:1.10-10.67)、およびイヌアレルゲン陽性(OR=0.24; 95%CI:0.06-0.96)とが統計的に有意な関連を示した。
【結論】NHANESでは、緑内障のある群は緑内障のない群に比べて、ネコとゴキブリのアレルゲンに対し感受性をもつ比率が有意に高かった。屋内のアレルゲンに慢性に暴露することと緑内障性視神経障害の進行との関連をさらに調査していくことが必要である。(MK)

2015
159巻

PPV後の遅発性眼圧上昇の頻度

American Journal of Ophthalmology 159巻 (4号) 2015

Incidence of late-onset ocular hypertension following uncomplicated pars plana vitrectomy in pseudophakic eyes
Noriko toyokawa et al (Nara)
AJO 159(4):727-732, 2015
・6か月以上経過観察ができて、過去に緑内障やぶどう膜炎、シリコンオイルを用いた硝子体手術などの眼圧上昇をきたす可能性がある疾患がなく、Vitと白内障同時手術あるいは、IOL眼でVitを片眼のみ行った患者767例767眼を対象
・同時手術 591眼、 単独手術(IOL眼) 176眼 ケナコルト使用 術後1か月ステロイド点眼
・遅発性眼圧上昇:術後2か月以降で2回以上眼圧21mmHgをこえる、術前に比べて4mmHg以上の上昇
・平均観察期間47.8±25.3か月、男性383人、女性384人
・RRD 308, ERM 202, MH 169, VH 44, Subretinal hem 16, VRT 15, OCV 12, Retinochisis 1
・20G 240, 23G 51, 25G 476eyes
・32眼/767眼(4.2%)が眼圧上昇をきたした
・疾患、ゲージ、Catオペの有無による違いはなし
・ガスタンポナーデ 有 25/478(5.2%) 無 7/289(2.4%) (P=.06)
・18眼は点眼治療、3眼は緑内障手術が必要であった
・ほとんどの症例で視野障害はきたさなかったが、2眼で緑内障性視野障害の進行を認めた
・60か月を超えてから眼圧上昇をきたした症例が7眼/32眼(21.9%)認めた
・平均眼圧: 術眼 16.4±2.1mmHg → 27.5±6.8mmHg
       僚眼 16.4±2.0mmHg → 16.7±2.3mmHg
・31/32眼で手術眼のみ眼圧上昇
・遅発性眼圧上昇の予防方法がない現時点では、Vitrectomyを行う際に眼圧上昇の可能性と長期のフォローアップについて説明しておかなければならない(MM)

2015
159巻

隅角部の酸素飽和度と角膜厚

American Journal of Ophthalmology 159巻 (3号) 2015

Central corneal thickness correlates with oxygen levels in the human anterior chamber angle.
Siegfried CJ et al(MO USA)
Amer J Ophthalmol 159(3): 457-462, 2015
・124例の手術患者で、術前に酸素検知器を前房に刺入し、酸素飽和度を測定した。
・測定場所は1)中心部の角膜内皮近く、2)前房中心部、3)隅角部、白内障手術予定者では4)水晶体表面、5)後房でも測定した。
・このデータと中心角膜厚CCTとの関連を検討した。
・CCTと前房隅角部の酸素飽和度とは有意な負の相関があったが(p=0.048)、他の場所では、角膜内皮直下を含め、相関はなかった。
・CCTが薄いことによる隅角部の酸素飽和度上昇が線維柱帯に酸化障害を与えていると考えられる。

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