Intraoperative microscope-mounted spectral domain optical coherence tomography for evaluation of retinal anatomy during macular surgery.
Ray R et al(GA USA)
Ophthalmology 118(11): 2212-7, 2011
・手術顕微鏡に装着できるSD-OCTを、黄斑手術時に使用してみた。SD-OCTは Bioptigen, Inc; InVivo Vue Clinic v1.2;Durham, North Carolina。
Myopia as a risk factor for open-angle glaucoma: a systematic review and meta-analysis.
Marcus MW et al(Netherlands)
Ophthalmology 118(10): 1989-94, 2011
・近視と開放隅角緑内障との関連をみた1994-2010年に発表された13論文48161症例のメタアナリシスである。
・近視と緑内障との関連は1.92(95%CI=1.54-2.38)。
・-3D未満の近視では1.65(95%CI=1.26-2.17)、-3D以上の近視では2.46(95%CI=1.93-3.15)であった。
・ただ各論文間に相違があるため、相違の指数としてI^2(全偏位の%で、<24%:不均一なし、<49%:低度、<74%:中等度、≧75%:高度の不均一)を用いて検討した。
・全ての近視と緑内障はI^2=53%、軽度近視と緑内障はI^2=29%であったが、高度近視と緑内障はI^2=0%であり、不相違はなかった。
・不相違となる論文を除外すると、全ての近視と緑内障との関連は1.88(95%CI=1.60-2.20)、軽度近視と緑内障は1.77(95%CI=1.41-2.23)と上昇した。
Analysis of normal peripapillary choroidal thickness via spectral domain optical coherence tomography.
Ho J et al(MA USA)
Ophthalmology 118(10): 2001-7, 2011
・正常者36名36眼で視神経乳頭周囲(500,1000,1500,2000μm)の脈絡膜厚を測定した。
・上方229.4±51.0、鼻側227.2±81.4、耳側208.8±55.7、下方149.9±50.1μmで下方で有意に薄くなっていた(p<0.001)。
Optic disc edema, globe flattening, choroidal folds, and hyperoptic shifts observed in astronauts after long-duration space flight.
Mader TH et al(Alaska)
Ophthalmology 118(10): 2058-69, 2011
・宇宙空間に6ヶ月間滞在して帰還後に眼科所見のあった7名の宇宙飛行士と、他の約300名の宇宙飛行士について宇宙飛行後の視覚変化についてのアンケート調査結果を記載した。
・所見のあった7名の内、5名で視神経乳頭浮腫、5名で眼球の平坦化、5名で脈絡膜皺襞、3名で綿花様白斑、6名でOCTでの網膜神経線維層の肥厚化、6名で近見視力の低下がみられた。
・近見障害を訴えた7名の内5名では+0.5D以上の遠視化(+0.50~+1.75D)がみられ、この5名で眼球の平坦化がMRIで検出された。
・300回の宇宙飛行後の質問では遠見ならびに近見視力低下を経験しており、人によっては飛行後、数年に渡って持続したと答えている。
・これらの所見は脊髄液の移動によると考えられた。
First eye perdiction error improves second eye refractive outcome. Results in 2129 patients after bilateral sequential cataract surgery.
Sristodemou P et al(UK)
Ophthalmology 118(9): 1701-9, 2011
・同じIOLモデルを使用した2129例の両眼IOL手術において、第1眼の予想屈折度誤差(PE)から第2眼の眼内レンズ度数を調整するファクター(眼軸長AL、角膜屈折度)を求め、矯正因子(correction factor:CF)を加味したA値について、第2眼の平均誤差mean absolute error(MAE)を検討した。
・両眼の屈折誤差には相関があった。
・両眼間の角膜屈折差が0.6Dを越すと、相関は弱くなった、眼軸長の差は相関がなかった。
・第1眼のPE(±0.50Dと±1.50D)の50%の矯正因子CFを第2眼に応用した場合、第2眼のPEが±0.25D、±0.50D、±1.0D以内に収まる比率は、それぞれ、30%→42%、56%→75%、92%→96%に改善した。
・第2眼の平均誤差MAEは0.49→0.37Dに改善した(p<0.0001)。
Use of fellow eye data in the calculation of intraocular lens power for the second eye.
Olsen T(Denmark)
Ophthalmology 118(9): 1710-5, 2011
・両眼に同じタイプのIOLを挿入した1235名の白内障手術患者で、第1眼のIOL誤差が第2眼のIOL誤差を減らすことに貢献できるかどうかを検討。
・232眼では術後の前房深度ACDを測定した。
・使用したIOL計算式はSRKⅡ、SRK/T、Olsen式である。
・両眼間の予想誤差の相関係数はSRKⅡ、SRK/T、Olson式でそれぞれ、0.56, 0.38, 0.27であった(いずれもp<0.001)。
・屈折誤差矯正の為の回帰式を作成すると、それぞれの式で0.56→0.46D、0.47→0.41D、0.42→0.40Dに屈折誤差は減少した。
・この理由は術後のIOL位置予想における各式独自の不正確性によるものと思われた。
Early flap displacement after LASIK
Clare G et al(CA USA)
Ophthalmology 118(9): 1760-5, 2011
・LASIK患者41845名81238眼(遠視が14555眼、近視乱視が66681眼)で検討した。
・このうち57241眼はIntraLase femotosecond laser(FL)を用い、23997眼はmicrokeratome(MK)を使用している。
・12ヶ月以内のflapの移動は10眼(0.012%)で、遠視8眼0.055%、近視2眼0.003%に発生したが、全例、術後48時間以内に発生し、外傷はなかった。
・このearly flap displacement(EFD)はMK群では8眼0.033%、FL群では2眼0.003%であり、遠視眼でMK群は7眼0.179%であった。
・論理回帰分析では、遠視LASIKにEFDは発生しやすく OR=19.29(p<0.005)、またMK群でFL群より10.53倍発生しやすかった(p<0.005)。
・遠視群ではMK群はFL群より18.87倍発生しやすかった。
・EFDを発生した10眼の内、CL処置だけの1眼を除き、9眼ではflap lift+CL処置を行った。
・4眼では縫合やTisseel fibrin glueが必要であり、1眼では視力が2line低下した。
Macular pigment changes in pseudophakic eyes quantified with Resonance Raman Spectroscopy.
Obana et al(聖隷浜松)
Ophthalmology 118(9): 1852-8, 2011
・日本人259例259眼で、clear IOLを使用した121眼と、黄着色IOLを使用した138眼とで、黄斑色素光学濃度MPODに違いがあるかどうかを検討した。
・全例視力は0.8以上、眼底疾患のない眼である。
・MPODは術1日目、1,3,6ヶ月目、1,2年目に測定した。
・6ヶ月目までは両群間に差はなかったが、1年目からは着色IOL群では有意にMPOD値が高くなった。
・多変量解析を行うと、MPODが低いことは、術1日目の値、高齢、糖尿病に関連していたが、術1年目以降では、MPODの低さはclear IOLを使用したことと関連しており、clear IOLの使用は長期経過ではMPOD濃度を下げる事が分かった。
・これは青色光への暴露がMPOD濃度を下げるという所見に合致する。
Central and hemicentral retinal vein occlusion. Role of anti-platelet aggregation agents and anticoagulants.
Hayreh SS et al(IA USA)
Ophthalmology 118(8): 1603-11, 2011
・CRVO(567例585眼:非虚血性481眼、虚血性86眼)、非虚血性hemi-CRVO(119例122眼)の、連続する合計686名を調査し、視力、ゴールドマン視野、出血の程度を調べた。
・この3種のCRVOいずれにおいても、初診時にアスピリンを内服していた者では非内服者よりも網膜出血の程度が強かった(p<0.001)。
・最初の視力、視野はアスピリン内服者では、非虚血性CRVO、hemi-CRVOでは有意に悪かったが、虚血性CRVOでは差がなかった。
・視力が20/60以上の非虚血性CRVOでは、アスピリンの使用と視力低下とは有意な関連があった。
・年齢、糖尿病、虚血性心疾患、高血圧などを補正しても、視力低下のオッズ比はアスピリン使用者では非使用者に比較して2.24倍(95%CI=1.14-4.41 p=0.02)であった。
・視力が20/70以下の非虚血性CRVOでは、黄斑浮腫が引いた後の視力改善はアスピリン使用者で非使用者より悪かった(OR=0.18 95%CI=0.04-0.72 p=0.016)。
・これらの事から、CRVOやhemi-CRVOでは、アスピリン、他の抗血小板剤、抗凝固剤を使用していると、視力低下が強いことが分かった。
Choroidal thickness measured by spectral domain optical coherence tomography. Factors affecting thickness in glaucoma patients.
Maul EA et al(MD USA)
Ophthalmology 118(8): 1571-9, 2011
・緑内障あるいは緑内障疑い(両眼とも視野正常)74名でOCTを用いて、脈絡膜厚を測定した。
・脈絡膜と強膜との境界は、黄斑部では86%で、乳頭周囲では96%で検出できた。
・黄斑部の脈絡膜は、眼軸が長いほど薄く(-22μm/mm 95%CI=-33~-11)、年齢が高いほど薄く(-31μm/10歳 95%CI=-44~-17)、拡張期眼浸透圧が低いほど薄く(-26μm/10mmHg 95%CI=-8~-44)、中心角膜厚が厚いほど薄かった(-6μm/10μm厚 95%CI=-54~+26 p=0.5)。
・視神経乳頭周囲の脈絡膜厚には差は見られなかった。
・黄斑部脈絡膜厚は視野のMDや神経線維厚等から想定される緑内障の程度とは相関がなかった。
The relationship between components of metabolic syndrome and open-angle glaucoma.
Newman-Casey PA et al(MI USA)
Ophthalmology 118(7): 1318-26, 2011
・メタボリック症候群の要因(糖尿病DM、高血圧症HTN、高脂血症、肥満)と開放隅角緑内障とに関連があるかどうかを検討した。
・2,182,315名の中でOAGは55,090名(2.5%)であった。
・OAGの発症のしやすさは、DMを持っている人では、hazard ratio(HR)=1.35 (95%CI=1.21-1.50)、HTNの人では HR=1.17 (95%CI=1.13-1.22)、DM+HTNの人では HR=1.48 (95%CI=1.39-1.58)であった。
・反対に、高脂血症のひとでは、OAGのHRは低下しており、HR=0.95 (95%CI=0.91-0.98)であった。
・また、高脂血症が合併した場合は、OAGの発症し易さが、HTNでは HR=1.09 (95%CI=1.05-1.12)、DMでは HR=1.13 (94%CI=1.05-1.21)と低下していた。
Clinical evaluation and treatment accuracy in diabetic macular edema using navigated laser photocoagulator NAVILAS.
Kozak I et al(CA USA)
Ophthalmology 118(6): 1119-24, 2011
・新しく開発した網膜をナビゲートしながら光凝固治療を行う治療について検討した。
・532nmレーザー光を用いてた走査型眼底カメラシステム(NAVILAS:OD-OS GmbH, Teltow, Germany)で、蛍光眼底、カラー、無赤色、赤外像が得られる。
・61例86眼のDMR、DMEの結果について検討した。
・眼底写真とFA像から、治療部を決める。
・単発治療を行う毛細血管瘤と、グリッド治療を行う瀰漫性漏出部をきめると、NAVILASは、この部位を自動的に凝固するようプログラムされている。
・患者の眼球運動を補正するようにaiming beamはコントロールされている。
・400発のスポットを解析すると、NAVILASは92%の精度で毛細血管瘤を焼灼していた。
Effect of dual-focus soft contact lens wear on axial myopia progerssion in children.
Anstice NS et al(New Zealand)
Ophthalmology 118(6): 1152-61, 2011
・小児の近視進行を2重焦点SCLで遅らせる事ができるかを検討した。
・屈折度が-2.71±1.10Dの、11歳から14歳の40名で、他眼をコントロールとした。
・このDual-Focus SCLは、同心円の屈折度を持ち、中心を含む3ゾーンが遠方、2ゾーンが2.0Dの近焦点の治療帯となっている。
・コントロールは遠方ゾーンだけの単焦点SCL(SVD-SCL)である。
・小児は10ヶ月間、片眼にDF-SCL、他眼にSVD-SCLをはめ(period 1)、目を交換して10ヶ月間装着した(period 2)。
・調節麻痺下の自動屈折検査での屈折度の変化と、眼軸長の変化を調べた。
・Period 1では、屈折度変化は、DF-SCL:-0.44±0.33D、SVD-SCL:-0.69±0.38Dで、有意にDF-SCLで小さかった(p<0.001)。
・眼軸長は、DF-SCL:0.11±0.09mm、SVD-SCL:0.22±0.10mmで、DF-SCLで有意に小さかった(p<0.001)。
・70%の小児で、DF-SCL装着眼で30%以上近視進行が少なかった。
・Period 2でも、同様の近視進行と眼軸長の伸びの減少がDF-SCL装着眼でみられた。
・Period 2では、屈折度変化は、DF-SCL:-0.17、SVD-SCL:-0.38D(p=0.003)、眼軸長は、DF-SCL:0.03mm、SVD-SCL:0.14mm(p<0.001)。
・近視進行と眼軸長延長は、DF-SCL装着眼で減少することが分かり、継続的なmyopic defocusが近視進行を遅らせるものと考えられた。
Choroidal thickness in polypoidal choroidal vasculopathy and exudative age-related macular degeneration.
Chang SE et al(Korea)
Ophthalmology 118(5): 840-5, 2011
・25眼のPCV、14眼のPCVの健眼、30眼の滲出性AMD、17眼の初期AMD、20眼の年齢一致の健常者でEDI-OCTで、脈絡膜厚を測定した。
・中心窩下の脈絡膜厚は、Bruch’s膜から強膜内面迄とした。
・中心窩から上下耳鼻側に1500μm離れた部位も同時に測定した。
・中心窩下の脈絡膜厚は、PCVは438.3±87.8μm、PCV健眼は372.9±112.0で、正常者224.8±52.9よりも有意に大きかった(p<0.001, p=0.003)。
・滲出性AMD 171.2±38.5、初期AMD 177.4±49.7では、正常者よりも有意に薄かった(p=0.004, p=0.078)。
・傍中心窩でも同様の傾向であった。
・この結果はPCVと滲出性AMDとは違ったメカニズムで発生することを示唆している
Intravitreal triamcinolone prior to laser treatment of diabetic macular edema. 24-month results of a randomized controlled trial.
Gillies MC et al(Australia)
Ophthalmology 118(5): 866-72, 2011
・IVTA+光凝固(併施群)と光凝固だけとで24か月後の治療効果を検討した。
・54例84眼で、42眼づつをランダムに2群に割り振った。
・24ヵ月後まで71眼(84.5%)が調査でき、できなかった13眼は最終視力で判断した。
・24ヵ月後にlogMARチャートで10文字以上の改善のあったものは、併施群では15/42(36%)で、光凝固群の7/42(17%)より有意によかった(p=0.047 OR=2.79 95%CI=1.01-7.67)。
・ただ、平均CMTあるいは平均logMARでは両群間に有意差はなかった。
・有水晶体眼で、白内障手術が必要であったのは、併施群では17/28(61%)であったが、光凝固群では0/27(0%)で有意差あり(p<0.001)。
・高眼圧治療が必要になったのは併施群では27/42(64%)、光凝固群では10/42(24%)で有意差あり(p<0.001)。
・併施治療は2年間で10文字以上の改善するものを倍以上にするが、白内障進行、眼圧上昇の危険がある。
High-resolution imaging of the photoreceptor layer in epiretinal membrane using adaptive optics scanning laser ophthalmoscopy.
Ooto S et al(京大)
Ophthalmology 118(5): 873-81, 2011
・Adaptive optics SLO(AO-SLO)を用いて、特発性黄斑上膜24例25眼の視細胞構造の異常と変視症の程度をMチャートを用いて定量して検討した。
・コントロールには20例20眼を用いた。
・正常眼では視細胞層は規則正しいモザイク構造をしているが、ERMでは24/25(96%)で、正常眼ではみられない微細foldがみられた。
・個々のfoldは5-20μm幅であり、通常の眼底写真(>50μm)では見ることができない大きさであった。
・AO-SLOで中心窩に微細foldのある12/13眼ではAmslerチャートで固視点付近に変視症があったが、微細foldのない5眼では変視症がなかった(p<0.001)。
・微細foldのない群に比較して、ある群ではMチャートの変視症が縦も横も強く(p<0.001)、OCTでの中心窩厚も大きかった(p=0.01)。
・モザイクの規則性をみるVoronoi解析では、正常眼に比較して不規則であった(p<0.001)。
・ERM眼では平均中心窩厚は視力(p=0.001)、変視症スコア(横p=0.02、縦p<0.001)と相関していたが、視力、変視スコア、中心窩厚は、OCTでのIS/OSラインの断裂とは相関していなかった。
・このことから、中心窩の微細foldが変視症の原因となっていると考えた。
Retinopathy signs in people without diabetes. The multi-ethnic study of atherosclerosis.
Ojaimi E et al(Australia)
Ophthalmology 118(4): 656-62, 2011
・糖尿病のない4種の人種(白人、黒人、Hispanic、中国人)6176名(45-84歳)で、網膜症の有病率と心血管のリスクファクタについて検討した。
・ETDRSに則って、毛細血管瘤、出血、軟性白斑、網膜内血管異常ARMA、硬性白斑、静脈怒脹、新生血管を調査し、網膜症を分類した。
・糖尿病のない網膜症者は全体では12.5%にみられた。
・白人11.9%、黒人13.9%、Hispanic 12.6%、中国人17.2%で、高血圧が網膜症と強く関連していた(OR=1.47 95%CI=1.09-2.06)。
・年齢性人種などを調整すると、喫煙(OR=1.50 95%CI=1.09-2.06)と、内頚動脈狭窄(OR=1.22 95%CI=1.05-1.41)が網膜症と関連していた。
Retinal nerve fiber layer thickness is decreased in the fellow eyes of patients with unilateral retinal vein occlusion.
Kim MJ et al(Korea)
Ophthalmology 118(4): 706-10, 2011
・片眼性の網膜静脈閉塞症79例と年齢をマッチさせた正常者71例で網膜神経線維層厚を調べた。
・RVOの健眼の眼圧は13.7±2.5(Ctrl眼は13.4±2.8)mmHgであり、RNFL厚は殊に10-11時で薄くなっていた。
・健眼:CtrlのRNFL厚は、平均99.1±13.5:103.4±10.2μm(p=0.028)、上象限、鼻象限では有意差はなく、下象限では125.5±18.5:132.2±15.0(p=0.018)、耳象限では72.7±14.2:76.7±9.9(p=0.047)であった。
・RNFL厚と相関した緑内障性の視野欠損は、RVO健眼では15眼(19.0%)、Ctrl眼では2眼(2.8%)にみられた(p=0.004)。
・このことから、RVOと緑内障は同じ様な全身的なリスクファクターを共有しているものと考えた。
Risk factors for intraoperative floppy iris syndrome: a meta-analysis.
Chatziralli IP & Sergentanis TN(Greece)
Ophthalmology 118(4): 730-5, 2011
・IFISとリスクファクターを検討した17論文(17,588眼)のメタ分析 (meta-analysis:独立な研究結果の統計的な統合)である。
・Tamsulosin内服後のIFISのORは alfuzosin内服者の約40倍(あるいは約16.5倍)。
・Alfuzosin、terazosin、doxazosinも多少関連。
・IFISは高血圧と関連(OR=2.2 95%CI=1.2-4.2)していたが、糖尿病とは関連がなかった(OR=1.3 95%CI=0.7-2.2)。
Interim clinical outcomes in the collaborative bleb-related infection incidence and treatment study.
Yamamoto T et al(岐大)
Ophthalmology 118(3): 453-8, 2011
・予防に関しての2.5年の短期間の34医療機関での協同研究である。
・マイトマイシンCを使用した線維柱帯切除を受けた908名908眼のうち、9眼で濾泡感染症を発症した。
・Kaplan-Meier生命表分析では、濾泡感染症の発症確率は1.5±0.6%(瀘過手術単独)、1.4±1.0%(白内障同時)であった。
・輪部ベースとfornixベースでは差はなかったが、瀘過泡からの漏出があった例(45眼)となかった例(863眼)とでは、5.8±4.1%と1.2±0.5%で、有意差があった(p=0.037)。