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American Journal of Ophthalmology

2007
144巻

浸出性AMDと硝子体網膜癒着

American Journal of Ophthalmology 144巻 (5号) 2007

Posterior vitreomacular adhesion: a potintial risk factor for exudative age-related macular degeneration?
Werner IK et al(Austria)
Amer J Ophthalmol 144(5): 741-6, 2007
・浸出性AMDと、非浸出性AMDあるいは正常者との差をB モ ー ト ゙とOCTで検討した。
・55歳以上の82例163眼で、55眼は浸出性AMD、57眼は非浸出性AMD、56眼は コ ン ト ロ ー ルで、b モ ー ト ゙でPVDが起こっている頻度、OCTで中心部の硝子体黄斑癒着の頻度を調査。
・PVDは、浸出性AMDの17眼(34.0%)、非浸出性AMDの41眼(71.9% p=0.00002)、 コ ン ト ロ ー ルの34眼(60.7% p=0.017)で発生していた。
・中心部の硝子体網膜癒着は、浸出性AMDの18眼(36%)、非浸出性AMDの4眼(7% p=0.0001)、 コ ン ト ロ ー ルの6眼(10% p=0.02)で発生。
・後部硝子体皮質の黄斑部への付着は浸出性AMDの リ ス ク フ ァ ク タ ーになる。
・硝子体網膜牽引が慢性の微度の炎症を起こし、あるいは、硝子体 ケ ゙ ル内の サ イ ト カ イ ンや フ リ ー ラ シ ゙ カ ルに黄斑部を曝したり、黄斑部の硝子体を介した酸化や栄養補給を阻害することによるのであろう。
・したがって、PVDは浸出性AMDの予防という意味で意義がある

2007
144巻

先天白内障の術前後の角膜中心厚

American Journal of Ophthalmology 144巻 (4号) 2007

Central corneal thickness: congenital cataracts and aphakia.
Muir KW et al(NC USA)
Amer J Ophthalmol 144(4): 502-6, 2007
・小児223人369眼(13日目から17歳:平均8±4歳)のCCTを測定した。
・緑内障、前眼部異常、眼圧30mmHg以上は除外し、小児白内障、偽水晶体眼、無水晶体眼のCCTを検討。
・白内障眼のCCTは574±54(n=46)で、正常者の552±38(n=230)より有意に厚かった(p=0.001)。
・白内障群から無虹彩眼、Down症候群、 マ ル フ ァ ン症候群、緑内障既手術眼を除くとCCT=564±34(n=36)となり、有意差はなくなった(p=0.07)。
・偽水晶体眼のCCT=598±56で、正常者より有意に厚く(p<0.001)、白内障眼とは優位差がなかった(p=0.06)。
・無水晶体眼のCCT=642±88で、正常者(p<0.001)、白内障眼(p<0.001)、偽水晶体眼(p=0.003)より有意に厚かった。
・白内障眼と他眼の正常眼とのCCTには強い正の相関があった(r2=0.7)。
・また、無水晶体眼では手術後の期間とCCTの間には正の相関があった(r2=0.6)

2007
144巻

水晶体皮質落下例の検討

American Journal of Ophthalmology 144巻 (3号) 2007

Pars plana vitrectomy for the management of retained lens material after cataract surgery.
Merani R et al(Australia)
Amer J Ophthalmol 144(3): 364-70, 2007
・1998-2003年の間の、223眼の水晶体皮質落下例で硝子体手術を行った例を検討。
・網膜剥離は20眼(9%)で発症。11眼は硝子体術前から、9眼は術後に発生。
・網膜剥離の頻度は低いが、硝子体手術までの時間が長いほど(30日以上ではp=0.0005)その発症頻度は高くなり、最終視力も悪くなる。
・網膜剥離発生は若年者で多かく、77歳未満ではそれ以上の人に比して OR=3.62(95%CI=1.27-10.3)p=0.016。

2007
144巻

白内障手術後の眼圧と中心窩厚との関連

American Journal of Ophthalmology 144巻 (2号) 2007

Intraocular pressure and foveal thickness after phacoemulsification.
Lee YC et al(Taiwan)
Amer J Ophthalmol 144(2): 203-8, 2007
・超音波乳化吸引+IOL移植の30例30眼の術後眼圧と中心窩厚を検討した。
・眼圧値:術後3時間 4.7±2.4、6時間 23.4±8.1、9時間 23.5±7.3、1ヵ月後2ヵ月後は術前より1.9mmHg低くなった。
・中心窩厚:術後3時間 202.1±19.2(有意に厚い)、9時間 182.3±20.5(有意に薄い)、12時間183.2±22.3(有意に薄い)。
・平均眼圧と平均中心窩厚みは有意に負の相関があった(p<0.0001, R2=0.8699)

2007
144巻

白内障手術後の黄斑円孔の再開

American Journal of Ophthalmology 144巻 (2号) 2007

Reopening of previously closed macular holes after cataract extraction.
Bhatnagar P et al(OH USA)
Amer J Ophthalmol 144(2): 252-9, 2007
・白内障手術後に黄斑円孔が再開する頻度を検討した。
・硝子体手術で閉鎖した黄斑円孔例211例を4群に分けた。
・G1:白内障手術が先行56眼、G2:硝子体手術後に白内障手術86眼、G3:硝子体手術のみ41眼、G4:白内障硝子体同時手術28眼。
・24眼(11%)で、3-118ヶ月(平均26.6ヵ月)後に再開。
・このうち、G2が17眼(17/86=0.20)で多く、Cox分析ではG2は4倍(95%CI=1.7-11.2 p=0.002)の頻度であった。
・白内障術後にCMEになった症例では7.72倍(95%CI=2.79-21.3, p<0.0005)で再開の率が高かった

2007
143巻

Photostress testの再確認

American Journal of Ophthalmology 143巻 (4号) 2007

The macular automated photostress test.
Dhalla MS et al(MI USA)
Amer J Ophthalmol 143(4): 596-600, 2007
・黄斑疾患の程度を区分し、黄斑疾患を視神経疾患と区別するために自動視野計を用いて macular photostress testを行った。
・両眼ともIOL眼である65から84歳の25例で検討。15例のAMD、5例の正常者、5例の中等度POAGである。
・Hunphrey視野計(Model 750)で、中心窩感度を光照射前、照射1分後、その後は2分おきに回復するまで(18分まで)、自動 フ ゚ ロ ク ゙ ラ ムで測定した。
・光照射は60w、120vの電球を散瞳剤を使用せずに50cmの距離から30秒間照射した。
・瞳孔径は平均4mmであり、網膜上では中心窩1.9mm径が照射された。
・AMDでは照射前の感度が有意に低く(p<0.001)、回復時間が有意に延長した(p<0.001)が、POAGでは正常者と有意差がみられなかった

2007
143巻

弱視における大脳視覚領の変化

American Journal of Ophthalmology 143巻 (3号) 2007

Detection of abnormal visual cortex in children with amblyopia by Voxel-Based Morphometry.
Xiao JX et al(China)
Amer J Ophthalmol 143(3): 489-93, 2007
・Voxel-Based Morphometry(VBM)を使って、弱視の小児の大脳視覚領に解剖学的な変化を見つけた

2007
143巻

アバスチン投与後の幻覚

American Journal of Ophthalmology 143巻 (1号) 2007

Visual hallucinations after intravitreal injection of bevacizumab in vascular age-reated macular degeneration.
Meyer CH et al(Germany)
Amer J Ophthalmol 143(1): 169-70, 2007
・視力の悪い人に幻覚がでることがある。Charles-Bonnet症候群(CBS)といわれる。
・アバスチン硝子体注入後に幻覚のでた2名の報告

2006
142巻

網膜色素変性症類縁疾患の中心窩OCTと視力

American Journal of Ophthalmology 142巻 (6号) 2006

Ultra-high resolution optical coherence tomography assessment of photoreceptors in retinitis pigmentosa and related diseases.
Witkin AJ et al(MA USA)
Amer J Ophthalmol 142(6): 945-52, 2006
・9例9眼の網膜色素変性症(RP)と36例36眼の正常者を対象に、UHR-OCTで中心窩厚(CFT)、中心窩外節/色素上皮厚(FOSPET)を測定した。
・CFTは、RP類縁疾患者と正常者では有意差はなかったが(p=0.135)、FOSPETでは両群間に有意差がみられた(p=0.004)。
・RP患者では視力はCFTとまずまずの相関であったが(r=-0.43, p=0.245)、FOSPETでは強い相関がみられた(r=-0.942, p<0.0001)。
・FOSPETは視細胞の量的な消失を現しており、RP患者で有意に薄く、logMAR視力と相関していた。
・FOSPETからRP患者の視力が予想できるだろう

2006
142巻

糖尿病黄斑浮腫とLucentis

American Journal of Ophthalmology 142巻 (6号) 2006

Vascular endothelial growth factor is a critical stimulus for diabetic macular edema.
Nguyen QD et al(ML USA)
Amer J Ophthalmol 142(6): 961-9, 2006
・慢性DMEのある10名の患者に 0.5mg ranibizumabを硝子体内注射(5回:0,1,2,4,6ヶ月)し、最初と7ヶ月目の変化をみた。
・注射前後の中心窩厚 503→246μ(p=0.005)、黄斑容量 9.22→7.47mm3(p=0.009)、ETDRS視力 28.1→40.4 letters(20/80→20/40, p=0.005)。
・ただ、9ヶ月目で、視力は改善したままであるが、中心窩厚はかなり再増悪している場合が多い

2006
142巻

ケナコルト硝子体内注入量の検討

American Journal of Ophthalmology 142巻 (5号) 2006

Intravitreal triamcinolone acetonide for diffuse diabetic macular edema: phase 2 trial comparing 4mg vs 2mg.
Audren F et al(France)
Amer J Opthalmol 142(5): 794-9, 2006
・糖尿病黄斑浮腫のある患者で、光凝固の効果のなかった32症例を対象として検討。
16例ずつ無作為に2群にわけ、2mgあるいは4mgのTA硝子体内注入を行なった。
・4週、12週、24週にOCTを測定(CMT中心網膜厚み)した。
・前、4週、12週、24週のCMTは、4mg群では 564±119、275.0±79.8, 271.4±128.7, 448.7±146.4で、2mg群では 522.9±148.5, 267.3±82.4, 289.8±111.4, 394.7±178.9μmであり、いずれの時期も両群間に有意差はなかった。
・視力、眼圧、白内障進行度合いも両群間で優位差はなかった

2006
142巻

抗VEGF剤の文献考察と臨床治験の現状

American Journal of Ophthalmology 142巻 (4号) 2006

Antivascular endothelial growth factor agents and their development: therapeutic implications in ocular diseases.
Kaiser PK(OH USA)
Amer J Ophthalmol 142(4): 660-8, 2006
・AMDに対する抗VEGF治療の文献考察と臨床治験についての報告。
Pegaptanib (Macugen, OSI/Eyetech, 市販, ITV 6週毎)
Bevacizumab (Avastin, Genentech, Phase?T, ITV)
Ranibizumab (Lucentis, Genentech, Phase?V, ITV 毎月)
Cand5 (—, Acuity, Phase?T/?U, ITV)
Sirna-027 (—, SIRNA Allergen, Phase?T/?U, ITV)
AG-013958 (—, Pfizer, Phase?T/?U, sub tenon)
PTK787 (vatalanib, Novartis, Phase?T, oral毎日)
VEGF Trap (—, Regeneron, Phase?T/?U, ITV)

2006
142巻

超音波乳化吸引装置の比較

American Journal of Ophthalmology 142巻 (3号) 2006

Fluidics and heat generation of Alcon Infinity and Legacy, Bausch & Lom Millennium, and Advanced Medical Optics Sovereign phacoemulsification systems.
Floyd MS et al(UT USA)
Amer J Ophthalmol 142(3): 387-92, 2006
・Alcon Infinity, Bausch & Lomb Millennium, Alcon Legacy, AMO Sovereignの性能比較を行なった。
・熱の発生は200mgの錘を付けた場合と付けなかった場合で測定。
・20%パワーでの熱発生は、Millenniumが最大(5.67±0.51℃, 錘:6.80±0.80℃)、 次はSovereign(4.59±0.70℃, 錘:5.65±0.72℃)、Infinity(2.79±0.62℃, 錘:3.96±0.31℃)、Legacy(1.99±0.49℃, 錘:4.27±0.76℃)。
・流量はMillennium Peristalticが表示の16.6%減であったが、他の器械は表示の3.5%以内。
・吸引圧はMillennium Venturiが最大で、最小のSovereignより81%大きかった

2006
142巻

AMDのリスクファクター

American Journal of Ophthalmology 142巻 (3号) 2006

Risk factors for five-year incident age-related macular degeneration : the Reykjavik eye study.
Arnarsson A et al(Iceland)
Amer J Ophthalmol 142(3): 419-28, 2006
・50歳以上でランダムに抽出した1045人の内、死亡が83名で、5年間追跡調査できた846名についてAMDのリスクファクターにつき調査した。
・ドルーゼン、網膜色素異常、AMDにつき眼底写真で検討。
・アルコール摂取はドルーゼンのリスクを減らす。
・結婚者は離婚者あるいは未亡人よりも軟性ドルーゼンのリスクを減らす。
・独身でいることは離婚者あるいは結婚者よりも脱色素のリスクを減らす。
・繊維分の多い野菜や肉類を1週間に1回以下の摂取の場合は軟性ドルーゼンを発症するリスクファクターであるが、色素異常に対してはリスクを減らす。
・年間20箱以上の喫煙は生存率が減少していた(OR=0.46 95%CI=0.27-0.80 p=0.006)。
・ドルーゼンと色素異常のリスクファクターは異なっており、また、喫煙がAMDを発症させる効果は生存率の減少によりマスクされていた

2006
142巻

DM患者での角膜上皮剥離に対する自己血清の効果

American Journal of Ophthalmology 142巻 (2号) 2006

Autologous serum for the treatment of corneal epithelial abrasions in diabetic patients undergoing vitrectomy.
Schulze SD et al(Germany)
Amer J Ophthalmol 142(2): 207-11, 2006
・糖尿病患者で硝子体手術時の角膜上皮剥離に対し、自己血清とヒアルロン酸とどちらが効果があるかについて検討。
・術中の視認性向上のため、直径8mmトレパンで角膜上皮剥離を行なった23例。
・自己血清群13例、ヒアルロンサン群10例。
・平均年齢64.8歳、平均DM罹病期間19.4年。
・角膜治癒時間は自己血清群では4.3±2.0日、ヒアルロンサン群では7.1±4.8日(p<0.05)。

2006
142巻

弱視眼における網膜神経線維層厚みの変化

American Journal of Ophthalmology 142巻 (2号) 2006

Retinal nerve fiber layer thickness in amblyopic eyes.
Repka MX et al(FL USA)
Amer J Ophthalmol 142(2): 247-51, 2006
・斜視弱視(6眼)、屈折異常弱視(4眼)、両者合併弱視(8眼)で、OCTが測定できなかった1眼を除いた17眼(平均10.7歳)でRNFL厚みを測定。
・健眼は 109.2±17.3μm(中間値112.7)、弱視眼 104.2±21.1μm(105.0)で、健眼は 5.0±14.2μm(3.0)厚かった(95%CI=-2.3~12.2 p=0.17)。
・10μm以上の差は、健眼が厚い例が4眼、弱視眼が厚い例が1眼であった。

2006
142巻

ドライアイ治療の1方法

American Journal of Ophthalmology 142巻 (2号) 2006

Successful tear lipid layer treatment for refractory dry eye in office workers by low-dose lipid application on the full-length eyelid margin.
Goto E et al(慶応)
Amer J Ophthalmol 142(2): 264-70, 2006
・通常の治療に抵抗する30名に対し、防腐剤の含まれないオフロキサシン眼軟膏の効果を調べた。
・2週間、1日3回眼瞼縁全周に薄く塗った。
・自覚症状は有意に低下(p<0.0001)、油層の厚みも有意に増加(p<0.001)、BUTも有意に延長(p=0.01)。

2006
142巻

AMDに対する硝子体内Avastinの効果

American Journal of Ophthalmology 142巻 (1号) 2006

Intravitreal Bevacizumab for the management of choroidal neovascularization in age-related macular degeneration.
Bashshur ZF et al(Levanon)
Amer J Ophthalmol 142(1):1-9,2006
・17名17眼のAMDによる中心窩下CNVにbevacizumab 2.5mg/0.1mlを硝子体注射
・注射前のBCVAは平均20/252、中心網膜厚CRT平均は362μm。
・12週間後、BCVAは20/76(p<0.001)、CRT平均は211μm(p<0.001)。
・12週間後、13眼(76%)では網膜下液は完全に消失し、4眼ではBCVAは20/50以上であった

2006
142巻

硝子体内Avastin注入はLucentisに代わりうるか

American Journal of Ophthalmology 142巻 (1号) 2006

Intravitreal Avastin: the low cost alternative to Lucentis? EDITORIALS
Rosenfeld PJ(FL USA)
Amer J Ophthalmol 142(1):141-3,2006
・硝子体内Avastin(bevacizumab, Genentech)の目的外使用は、Lucentis(ranibizumab, Genentech)、Macugen(pegabtanib, Eyestech/OSI)と同等の効果で安価である。
・Bashshur ZFらの論文では通常使用量の1.25mgの倍量の2.5mgを1ヶ月おきで3回使用。
・適量の検討がなされておらず、問題はあるが、大量投与で大きな効果が得られた
・Avastinは費用対効果で、Lucentisに代わりうるものであろう

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